不良姿勢による作業への悪影響

作業効率を上げるためには、集中しやすい職場環境の設定、目標設定や優先順位をつけるなどの具体的戦略、生活習慣を整えること、マインドセットなど様々なものがあります。

その中でも、姿勢の改善や健康状態の維持は、基本的なことですがとても大事な要素になってきます。


不良姿勢が原因で、作業効率が落ちる原因としては以下のものがあります。


運動機能を低下させてしまう

・筋力を効率的に発揮できない
・協調性(滑らかで正確な)運動の低下
・俊敏性や巧緻性(手先の器用さ)の低下

などの運動の質自体を悪くしてしまいます。


体への負担がかかる

不良姿勢では、筋肉が常に緊張し硬くなってしまいます。
さらに血流も悪くなるので、疲れやすく体も回復しにくいため、目の疲れや肩こり、頭痛、腰痛などの症状になりやすく、作業に支障をきたします。


脳の働きを鈍くする

処理速度の低下、注意力低下などから、ミスにもつながる。

猫背のような姿勢では、呼吸機能が低下し知的作業の低下にもつながります。
それは、前かがみになることで肺が圧迫されるため、酸素を十分に吸うことができず、脳へ酸素が回りにくくなってしまうためです。
脳は体全体の25パーセントもの酸素を消費するため、脳への酸素供給量が減ってしまうと、脳全体の機能が低下してしまいます。

・注意機能の低下 集中力、持続力が持たない

・記憶力の低下 物忘れが増える

・言語能力の低下 言葉に詰まる

・遂行能力の低下 計画を立てる、論理的思考判断、アイデアを出すといった機能が低下
         複数のタスクを処理することが難しくなるなど

このようなことから、1つの作業にかかる時間が多くなってしまいます。さらには、注意、記憶、判断が低下すればミスを起こしやすく、リスク管理の低下にもつながってきます。


セルフコントロール能力低下

脳への血流が低下することで、前頭前野の働きも鈍くなります。前頭前野の働きは、人間らしい行動、欲求の抑制や論理的思考などがあり、この働きが弱くなってしまうと、行動の抑制が効かなくなりキレたり感情的になってしまいます。また、やる気の低下うつ状態を引き起こすなど、精神や心理機能にまで影響を及ぼします。



不良姿勢は、これほど多くの悪影響を及ぼす可能性がありますが、逆に姿勢を正せば予防できたり、今ある症状を改善できるということです。

良い姿勢がもたらす影響は、運動機能の向上から、肩こり腰痛などの改善、集中力、記憶力、やる気の向上などがあります。より良い仕事を行う上では大事な要素ではないでしょうか?

まずは、身近な姿勢を整える環境を作ることを考えてはいかがでしょう。

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